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Shota Maehara's Blog

英国都市の暴動 背景にある格差は世界共通だ

Posted by Shota Maehara : 8月 12, 2011

特集社説2011年08月12日(金)
英国都市の暴動 背景にある格差は世界共通だ

英国各地で大きな暴動が起きた。発端は、移民系の黒人男性がロンドンで警官に射殺された事件だ。移民や若者の差別や格差への不満が原因となり、抗議のため集まっていた群衆が暴徒化した。
 暴動はロンドン以外にも、中部のバーミンガムやマンチェスター、リバプールなどに拡大。放火が相次ぎ、群衆が警官隊と衝突し死者も出た。商店が早々に閉店しゴーストタウン化するなど、市民生活に大きな影響が出ている。
 沈静化に向かってはいるものの、逮捕者は1300人を超えた。1980年代以降で「最も深刻な事態」(テリーザ・メイ内相)だ。
 ロンドンでは、30代前半の日本人女性が暴徒十数人に襲われ、所持品を奪われ頭にけがをした。ソニーの現地法人倉庫では火災が発生し、保管中のDVDなどが消失したという。被害の拡大も懸念されるだけに、在留邦人は今後も慎重な行動が必要だ。
 キャメロン首相は警官の配備人数を大幅に増員し、暴徒鎮圧用のプラスチック弾使用や放水車の投入を認めた。ただ、強行な鎮圧は、新たな暴動を招く恐れもある。状況の正確な把握と、慎重な対応が求められよう。
 まずは、射殺事件の徹底した捜査が必要だ。調査委員会は、黒人男性が警官に発砲した証拠は見つからなかったと発表。移民系住民のますますの反発も予想されるだけに、真相の解明が待たれる。
 暴動の背景には、差別や格差に対する不満などに加え、高い失業率やキャメロン首相が推進する歳出削減への批判があるとの指摘もある。社会保障費の削減などで、貧困層は広がる一方だからだ。
 英国の抱える病巣の深さが暴動となって露呈したともいえる。政府は、この現状を直視しなければなるまい。
 ロンドンは来年7月、五輪開催を控えている。開幕まで1年を切り、英国は大きな課題を背負ったことになる。
 キャメロン首相は五輪開催で景気浮揚をもくろむ。しかし自国に内在する問題が顕在化した以上、首相の思惑通りの効果に結びつくかどうか予断を許さない状況だ。
 英国に治安の改善が求められるのは言うまでもないが、それは対症療法に過ぎない。国民の不満を正面から受け止める姿勢こそ必要だろう。
 格差への不満と反発。ロンドンの暴動は、チュニジアに始まりエジプトにまで波及した民主化運動と、根底で共通する。歴史を振り返っても、国民の不満は、幾多の政変や政治改革を誘発してきた。
 問題は英国だけにとどまらない。世界各地でなお経済が低迷し、財政危機は増し、失業者はあふれる。日本も心しなければ。英国の暴動は対岸の火事ではないのだ。

http://www.ehime-np.co.jp/rensai/shasetsu/ren017201108124850.html

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