友人への手紙―新たな都市共同体のために
Posted by Shota Maehara : 3月 15, 2011
私たち日本人が、次の時代になすべきことは私には唯一つであると思われます。それはすなわち、民間起業家やNGOやNPOをはじめとする市民によるアソシエーションに依って都市に共同体を築き、その上で新しい民主主義社会を再建することです。
もちろんこれは以前からの私の考えでもあったわけですが、同時になぜこの動きが日本に置いて遅々として進まないのかという問題に対して疑問をもっていました。理由はいくつか考えられますが、核心をいうならば日本人のエートスの欠如です。たとえ制度ができてもそれに向かう情熱(エネルギー)をもった人間がいなくてはなりません。私は欧米はかなりのところキリスト教的な隣人愛が民主主義を支えていると見ています(無論それだけではありませんが)。
しかし、今回の東北や東日本を襲った地震は図らずも日本人にその情熱を与えました。今日本人は皆何かをしなければいけないという思いに駆られ、個人という殻を脱して、ともに協力し、公共善とも呼べる全体の幸せのために動いています。かなり楽観的な見方かもしれませんが、私はここに希望を見ます。そして、我々が次になすべきことは、その力をどこに振り向けるべきかを考える事です。新しい社会のヴィジョンを描くことは、我々ものを考える人間の最大の務めです。
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