I am the vine; you are the branches

Shota Maehara's Blog

人を育てること―カントの民主政治の実現へ向けて

Posted by Shota Maehara : 10月 7, 2010

先日、教会にお邪魔した時、私が関心を持っている「民主政治」のことに話が及んだ。その時私は民主政治が生み出す問題点を指摘しながらも、どうやってそれを二一世紀に機能させていくかを考えていたのだった。

だが、ふと話を聞いて下さった牧師先生がこうおっしゃった。―「ただ、もっと大事なのは人を育てることじゃないでしょうか」。彼は、韓国で話題になったドラマ『朱蒙(チュモン)』などを例に挙げながら、新しい国づくりをしなくてはならない時、まず最初にすることは新しい人を育てていくことではないかと。

私はこの時衝撃を受けてしまった。確かに「民主政治」も結局は人で成り立っている。それならば民主主義の理念、さらにはその根底にあったキリスト教的な神の国をこの地上に建設するためには、やはり人がいなくてはならない。そして、もう少しこの日本という国は人を育てるということを真剣に考えていくべきなのではないか。

バブル崩壊以降、未曾有の経済不況の中、能力主義が人間をだめにしてしまったように思う。「人間」は読んで字のごとく他者との関係性の中で育まれる。その関係性が引き裂かれ多くの人が孤立感を抱えている。そんな国に本当の意味で有能な「個人」が育てられるのだろうか。

例えば、ノーベル化学賞を受賞された科学者の記事を読んでいて思うのは、その才能や努力だけでなく、恩師との出会いや研究者仲間との豊かな関係である。裏を返せば、今の私たちにそれがいかに欠けていることだろうか。

そうした「人間関係の厚み」(=社会的資本)が失われていることが日本の国力が衰退している最も大きな原因であると私は考えている。ではどうすべきだろうか。私は教育の中で、利己主義的な競争原理だけでなく、他人を尊重し、認め、時には応援するような利他主義的な理念をも教えるべきだと思う。そこに信仰があるならばカントが目指したような他者を手段としてではなく目的として扱うような民主政治をこの地上で実現してゆくことは不可能ではないだろう。

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