「自由」という牢獄
Posted by Shota Maehara : 9月 23, 2010
列車から降り、
駅のホームに降り立つと
四方八方から押し寄せる
乗客の群れに押し流されそうになる
現実のようでいて夢のようでもある光景
世の中では様々な出来事が起きて、
我々の生を変化させ、前途に影を落とす
でも、人々は素知らぬ顔をして笑い合う
人間は遥か昔から変わらぬようでいて
同じ名前で呼ぶのがはばかられるほど
変わってしまった。スピードが我々の生を
引きずりまわし、回転させ、弾き飛ばす。
今や「自由」という言葉に魅力はない
なぜならば、我々はもう十分に自由だから
自由からの逃走は不可能なのだ
自由に恋愛し、自由に職業を選択し、
自由に移動するが、どこにも休息はない
これでもはたして人間と呼べるのか、
いや、もしかしたらこれこそが人間の
あるべき姿だったのだろうか、
科学による進化と資本の蓄積、
いつまで続くのだろうか、不吉な耳鳴りは。
(2010.9.23/akizukiseijin)
コメントを残す