永遠回帰とは自分自身への旅である
Posted by Shota Maehara : 12月 4, 2008
独り海辺を歩いていると、昔の少年時代の思い出や友の顔が浮かんでくる。
期待と回想が交互に私の胸に迫ってきて、ふと足を止める。
自分の半生を顧みて、自分が何を求めて歩んできたかと問いかける。
私はただこの時代に振り回されただけだったのか、それとも、自分自身を見出したのか。
私はいつの時代に生まれても変わらない自分でありたい。
それは自由を求めての旅だと言えるのかもしれない。
私は人間が好きだ。幸せになろうと必死に努力して、転んで、泥にまみれて、
悔しくて、泣き、そして笑う。 正しいことばかりではなくて、間違いも犯す。
だが、こうしてみんな生きている。すべては神聖な存在だ。
風に漂いながら、美しい海の横顔に触れて、砂浜を歩きだす。
砂を口に噛みながら、唄を歌っていると、すれ違う人が微笑んでいる。
恥ずかしさを隠すように、何気なく海と空を眺める。雲ひとつない。
そうだ、あなたはいつもそばにいてくれた。
限りない悲しみの青。限りない命の青。限りない精神を秘めた青。
いま、この大海原に投げ出されたらどんな気持ちだろう。
きっと、叫んでも、誰も助けてはくれない。
絶対的な孤独のなかで、何もかもどうでもよくなって、精神も肉体も一点に収斂していく。
そこが私が生涯探し求める、久遠の海に浮かぶ魂のふるさとなのだ。
(2008.12.4 秋月誠仁)
miho said
「永遠回帰とは自分自身への旅である」。とても素晴らしい題ですね。秋月さんの思想というか姿勢を一言で要約しているような気がします。生と死の彼岸を彷徨っているような秋月さんの世界観がこれまたいいですね。特に詩やエッセイにそれが結晶化していますね。一ファンとしてこれからも応援します♪♪♪