深海
Posted by Shota Maehara : 5月 16, 2008

遠き水平線の彼方まで舟を漕ぐ
柔らかい波の手触りに誘われて舟を漕ぐ
人魚の眼差しに囚われる時、
神々の息吹が舟を運んでくれる
美しさに眼を奪われず、優しさに心を奪われることもない
孤独に心を閉ざすこともなく、悲哀に涙を流すこともない
そう、ただ君を想う 形なき存在
夜空に煌めく星座の位置を目印にして、
ポセイドン<Poseidon>の眠る深き海へと舟を漕ぎ出す
名もなき存在 神話の中にも現れず、出生の経緯(いきさつ)
を知る人もない ただ波だけが彼を運び去ってゆく
生と死を宿した静かなる深海へ
今遥かに、君のことを想う
(2003.7.21 秋月誠仁)
This entry was posted on 5月 16, 2008 @ 3:31 pm and is filed under 詩.
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